【書評】脂肪酸とケトン体 ~糖質制限ダイエットの科学: 山本義徳 業績集 4

脂肪酸とケトン体の表紙

脂肪体とケトン体はケトジェニックダイエットをはじめたい筋トレ上級者向けの本です。

すでに実践されている方でも、これ以上にないくらい理論的に解説されているので

新しい知識を発見することが多いと思います。

類書では見られないくらい、マニアックな酵素の話がでてきたりしますから、やっぱり山本先生の本だなー!という印象です。

脂肪の体内での代謝方法や脂肪酸の各種役割、ケトジェニックに導くための効果的なサプリなど

お腹いっぱいの内容となっています。

ありがたいことに、KindleUnlimited対象作品なので30日間は無料で読むことができます。

脂肪酸とケトン体 ~糖質制限ダイエットの科学の書籍情報

著者

山本義徳

トレーニング指導者、ボディビルダー、サプリメントでは日本一詳しいと呼び声の高いパーソナルトレーナー。愛称は筋肉博士。

個人的に山本先生の本のおかげで筋肉が明らかに大きくなってきています。

初版 Kindle版のみなので記載なし
販売価格 650円 KindleUnlimited対象作品
出版社 Kindleのみ
ページ数  95 ページ

目次

  • 1章 脂肪とはなにか
  • 2章  脂肪の合成と分解
  • 3章 エコサイド
  • 4章 それぞれの脂肪酸
  • 5章  ケトン体とはなにか
  • 6章 糖質制限ダイエットの科学

脂肪酸とケトン体: 山本義徳 業績集4の概要

脂肪といえば、たるんだお腹の原因として嫌われているけど、

身体にとって重要な役割を持っています。

細胞の主な成分は水ですが、仕切りに使われている細胞膜は脂肪で作られています。

ほかにも筋トレと縁が深いテストステロンの原料や、

脂溶性ビタミンの吸収にも必要になります。

本書では脂肪のメカニズムと、脂肪酸の役割、糖質制限ダイエットの科学について書かれています。

タンパク質とアミノ酸 後編で気になったポイント

魚はやっぱり身体にいい

なんとなく魚はヘルシーだし、身体に良いイメージはないでしょうか。

タンパク質も豊富だし、サバ缶といえばトレーニングのお供ですよね。

じつは脂質から見ても、お魚さんは優秀なのです。

脂肪はグリセロールと脂肪酸で構成されているのですが、脂肪酸には大きく3種類があります。

  • オメガ3系 EPAやDHA イワシやサンマなど魚に豊富
  • オメガ6系 リノール酸 いわゆる避けたい油
  • オメガ9系 オレイン酸 オリーブオイルの70%程度含まれている

そして現代の食生活をしていると、不足しがちなのがオメガ3系です。

EPAやDHAを十分に摂取すると以下のような効果があるようです。

  1. 抗炎症物質の生成:局所的な炎症は身体の各地で起こっているのですが、抑制してくれます。
  2. アディポネクチン・GULT4の発現増加:体脂肪の燃焼とインスリンの感受性の改善。
  3. タンパク質の分解抑制:EPAが強力に分解を抑制してくれます。
  4. mTORを介さずにp70s6kを活性化:ガン化リスクを抑えれます。
  5. 脂肪のエネルギー化:マウスの内蔵脂肪を燃焼した実験があります。
  6. テストステロンの量を増やす:オメガ6では逆の効果が起きる

トレーニーとしてメリットだらけなので、魚は積極的に食べていきたいですね。

食事量は週に数回ほどとれば良いようです。サプリメントで補助する方法については、

ぜひ手にとって確かめていただきたいです。

糖質制限とケトジェニックの違い

初心者がダイエットをはじめると、ついつい主食を抜きにして安易な糖質制限に走ってしまいがち。

一時的には体重を落とすことは簡単なのですが、終わってしまえばリバウンドが待っています。

これはエネルギー不足を補うために、筋肉などを分解して糖質にまわしてしまう糖新生のためです。

でも糖新生は高燃費なので1日80gほどしか糖質を作れず、脳が使う1日分にも満たないそうです。

だから中途半端に糖質を制限すると、低血糖症状で地獄をみることになります。

そこでケトジェニックダイエットでは、糖質の代わりに脂質をたっぷりとることでケトン体でATPを合成を狙います。

低血糖状態からケトン体にガソリンが切り替わるまでが辛いのですが、

一度ケトジェニックモードになると非常に調子がよくなるようです。

低血糖でも脂肪がエネルギー源になるので低血糖症状は抑えられ、筋肉の分解も最低限となります。

さらに体脂肪分解が進んでいくという理想状態になるので、

環境が許せばぜひチャレンジしてみたい方法です。

こちらもサプリを利用すればスムーズな導入ができるようですので、

糖質制限に興味がある方はぜひ読んでみてください。

まとめ

脂質は悪者にされがちですが、ホルモン調整や細胞膜を作るなど重要な役割があります。

ファストフードに代表されるオメガ6系は最低限にとどめておいて、

魚からとれるオメガ3系を積極的にとれば健康面での恩恵は大きいでしょう。

また糖質制限ダイエットは取扱を間違えなければダイエットの武器になります。

脂質を全摂取カロリーの60%まで引き上げるのはかなりの勇気がいりますが、

脂質制限ダイエットよりも効果が高い面もあるので、チャレンジしてみる価値はあるでしょう。

プロのビルダーたちは脂質制限→糖質制限でコンテスト向けのボディを作っているようですよ。

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