【書評】ミネラルのすべて: 山本義徳 業績集7

ミネラルのすべて: 山本義徳 業績集7 山本義徳業績集 の表紙

ミネラルのすべて: 山本義徳 業績集7は、上級者向けの栄養本です。

マルチビタミン&ミネラルなどで日常的な補給はできているけど、

さらに追加で亜鉛やマグネシウムなどの追加を検討されている方には、大いに参考になるでしょう。

僕はこの本ほどミネラルについて書かれている本を知りません。

これだけ読んどけばミネラルの知識は一通り吸収できると思います。

初心者の方には図解も少なく、マニアックな内容ですので読み進めるのに苦労するかと思います。

ありがたいことに、KindleUnlimitedで読むことができます。

ミネラルのすべて: 山本義徳 業績集7の書籍情報

著者

山本義徳

トレーニング指導者、ボディビルダー、サプリメントでは日本一詳しいと呼び声の高いパーソナルトレーナー。愛称は筋肉博士。

個人的に山本先生の本のおかげで筋肉が明らかに大きくなってきています。

初版 Kindle版のみなので記載なし
販売価格 650円 KindleUnlimited対象作品
出版社 Kindleのみ
ページ数 87 ページ

目次

  • 1章 ナトリウムとカリウム
  • 2章 カルシウム
  • 3章 鉄
  • 4章 亜鉛
  • 5章  マグネシウム
  • 6章 その他ミネラル

ミネラルのすべて: 山本義徳 業績集7の概要

ミネラルは、ナトリウムやマグネシウムなど化学でお馴染みの金属や類似物質のことです。

血の通っている温かい人間のどこに金属なんてあるんだ?って思ってしまうかもしれませんが、これが微量ながらないと困ったことになります。

赤血球は鉄がないと酸素をくっつけて運搬することができませんし、コラーゲンに付着して骨を作るカルシウムもミネラルの一種です。

ちなみに人間で使われるミネラルは全部で16種類です。

それぞれに特徴があって使われる場所も違いますが、本書ではトレーニングを実践する方や指導者向けた視点で書かれています。

日本では厚生労働省が一日に必要摂取量を示してくれていますが、山本先生はエビデンスをもとに、より競技結果にコミットする摂取量を提案してくれるのです。

ミネラルは少量でも身体に大きな変化を与えやすく、間違った摂取方法を続ければ、身体を壊す危険性もありえます。

責任を考えれば、踏み込んで内容をなかなか書きにくい分野なのです。

それでも書いてくださるのは、山本先生の自信の現れでもあるだろうし、突っ込んだ内容も書いてくださることに感謝すべきでしょう。

ミネラルのすべて: 山本義徳 業績集7で気になったポイント

食塩で高血圧になるのは5人に1人と低確率

食塩といえば、高血圧の原因で悪いやつというイメージを持ってないでしょうか。

僕もその一人です。

とくに健康診断前に高血圧が気になって、少しばかり醤油を控えて、普段の不摂生を悔やんでいました。

血圧の上昇は食塩を取り込むことで、交感神経が興奮して、ナトリウム排出が抑えられて、起こるとされています。

その結果、血の濃度が濃くなることで薄めるために、血管に水分を取り込んでしまい血圧が高くなるのです。

だから減塩して、ナトリウムを取り込まないようにしなさいよ、と散々教えられてきたわけです。

これはたしかに正解なのですが、どうやら遺伝的な影響が大きいようなのです。

これを食塩感受性高血圧と呼び、日本人の5人に1人程度しか、食塩に反応して血圧上昇を起こさないようなのです!

この2割の方を除けば減塩のによる血圧低下作用ないので、塩分に特別反応しな多くの方は無駄に制限する必要はないと言えます。

むしろ減塩をすることで心臓系疾患のリスクを高めるといった報告もありますし、食欲低下を起こすなど弊害もあるのです。

これを考えれば多くの方では、常識的な範囲内の塩分摂取量であれば問題ないと言えるでしょう。

亜鉛とマグネシウムの補給はコスパがいい

マルチビタミン&ミネラルを毎日補給しているので、これで一日のミネラルはしっかり取れてると思っていました。

でもラベルをみてみると、金属系は結構控えめな数字が書かれれいることが分かります。

水溶性のビタミンとかと違って、多く取りすぎると身体の外に排出するのが大変なのが原因でしょう。

でも亜鉛やマグネシウムのような300種類以上の酵素に使われる上に、主要ホルモンの材料になったりする重要なミネラルって、

パフォーマンスを上げるためなら、もっと量が必要になってきます。

僕が愛飲しているマルチビタミン&ミネラルの場合なら、3倍以上の摂取量が必要で、これさえ飲んどけば間違いないという謎の安心感は見事に打ち砕かれました。

ベースサプリとして優秀なのですが、やっぱり個別に栄養素を確認して、シンプルなZnやMgのサプリをあわせて摂取した方が良さそうです。

本書には具体的な数字で必要量が示されていますし、サプリメントを買うときの注意点までフォローしてくれています。

興味がある方はぜひ手にとって確認してみてください。

まとめ

ミネラルは身体にとって、赤血球や髪の毛などパーツを作る材料にもなり、ビタミンのように化学反応を促進する酵素にも使われる欠かせない存在です。

必要量自体は微量でいいのですが、まったく欠けてしまうと重大な問題が起きてしまいます。

たとえば細胞のエンジンとも言えるナトリウム・カリウムポンプもミネラルなくては動かすことができません。

紀元前の中国では暴れる捕虜の食事から、食塩を抜いてしまうことで、おとなしくさせる方法として知られていました。

これは食塩に含まれるナトリウムを枯渇させることで、エンジンをストップさせてしまうのです。

このようにミネラルは身体に対する影響力が大きく、欠乏するればダメージが大きいものです。

逆にうまく付き合うことで、競技パフォーマンス向上にもつなげることができます。

本書はタイトルどおりミネラルとのうまくやっていく方法が、アスリート目線で詳しく書かれています。

KindleUnlimited商品なので、お手軽に手にとってみてください。

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