ジムに通う人の栄養学は、まったくの初学者からジムに通い始めた初心者に安心してオススメすることのできる栄養学本です。
これより詳しい内容の本はいくらでもありますが、必要な内容がコンパクトにまとまっているのが本書の売りでしょう。
それでもカロリー計算とか数式が入ってきて難しく感じることもあるでしょうが、読み飛ばしながらでも問題ない構成になっています。
その前のご飯をしっかり食べて脂肪は少なめにしましょうとか、運動をすると栄養の受け取り方が変化することさえしっかり理解できれば、本書は十分な役割を果たしてくれたと言えるでしょう。
ジムに通う人の栄養学(スポーツ栄養学入門)の書籍情報
著者 |
岡村浩嗣(おかむらこうじ)先生 体育大学の教授で、理論的でわかりやすい文章が特徴の先生です。初心者は先生の本で基礎知識を得てほかを読むといいかも。
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初版 | 2013/3/20 |
販売価格 | kindle版886円 新書994円 |
出版社 | 株式会社 講談社 |
ページ数 | 264ページ |
目次
- 1章 スポーツ栄養学とはなにか
- 2章 「食事」で運動の効果は変わるのか?
- 3章 栄養素の基礎知識
- 4章 エネルギーの基礎知識
- 5章 体組成と体重管理
- 6章 ジム運動の前・中・後の栄養と摂取法
- 7章 ジム運動する人の日常の栄養摂取と食事法
- 8章 スポーツとサプリメント
- 9章 スポーツ栄養学Q&A
- 終章 生活の中にスポーツを
ジムに通う人の栄養学(スポーツ栄養学入門)の概要
栄養学の切り口はいろいろありますが、本書は最短ルートで実践に役立つ知識を教えてくれる本です。
適宜グラフや表を使われていますが、あくまで文章を中心にシンプルな構成の新書で、
総ページ数は264ですから、2−3時間で読了することができます。
この時間で栄養学で押さえて欲しい知識を頭に入れることができるので、初心者にも挫折しない本として安心してオススメすることができます。
ビジュアル中心に難しい内容をわかりやすく説明してくれる本もいいのですが、わかりやすく必要十分な情報を教えてくれる池上彰的文章が適しています。本書はまさに後者なのです。
内容としては、ご飯をしっかり食べて運動をするのが大事ですよ!ってエビデンスを示しながらすすめていきます。
5大がさっぱりわからなくても、車のメタファーを使いながら丁寧に解説してくれるので、次第に理解が進んでくると思います。
終盤は具体的にジムに通ったときに、どのタイミングでなにを食べたらいいのかを食事ベースで教える展開。
筋肉を大きくするのに、本当にプロテインをは必要なの?といった素朴な疑問にも答えてくれます。
水分摂取量が十分かはおしっこの濃さで判断できる!
基礎的な内容をわかりやすく解説された本書ですが、岡村先生がちょいちょい書いてくれる豆知識が為になります。
- 水分のが十分に摂取できたは尿の色でわかる(水分不足だと濃い色になります)
- ビタミンB1は不足しがち。だから栄養ドリンクにはビタミンB1が多く含まれている。
- ビタミンは化合物だから作れる動物・植物はいるが、ミネラルは元素なので体内では作れない
ね、そりゃそうだって内容かもしれませんが、言語化されるとへー!って思う豆知識じゃないでしょうか。
僕は水分摂取量の目安に尿の濃さを考えるなんて、初めて知りましたよ。夏場の体調管理に使えそうです。
もともと背景にある知識量が途方もないから、ちょっとしたトピックスでも面白いものがでてくるんだと思います。
さすが大学教授といたったところでしょうか。文章がわかりやすい構成なのも、研究論文で培われた内容なのかもしれません。
まとめ
炭水化物って糖質となにが違うんだっけ?という初歩的な方から、基礎を学び直して停滞期を打破したい中級者まで役に立つ内容となっています。
まるで栄養学の市民講座を岡村先生に開いていただような読後感です。
難しいことをわかりやすく説明できるのが、教師としての能力だとしたら著者は相当レベルが高いのではないでしょうか。
それともブルーバックスの編集が素晴らしいのでしょうか、、、
ちなみにKindle版も出版されていますが、Amazonのレビューを見る限り不評のようです。
グラフや図が多く掲載されているため、見やすい大きさで表示ができないようで、文字が小さくなりすぎてしまうとか。
なので紙の本の方を買うことをオススメします。
筋トレの栄養学を基礎から応用まで学べるオススメ本5選!
下記は筋トレの栄養学本をまとめて紹介している記事です。
栄養学の基礎から上級者向けの本まで紹介していますので、よかったら参考にしてみてください。